三角形の角の二等分線の長さ


\angle{BAD}=\angle{CAD} ならば AD=\sqrt{AB\times AC-BD\times CD}
であることを証明せよ。


AからBCに垂線を下ろしその足をEとする。
計算の記述を簡単にするため、
AB=a, AC=b, BD=c, CD=d, AD=x, DE=y とする。

x^2-y^2=a^2-(c+y)^2=b^2-(d-y)^2
x^2-y^2=a^2-c^2-2cy-y^2=b^2-d^2+2dy-y^2
x^2=a^2-c^2-2cy=b^2-d^2+2dy
右側の=から
2(c+d)y=a^2-b^2-c^2+d^2
なので
y=\dfrac{a^2-b^2-c^2+d^2}{2(c+d)}
これを左側の=に代入して
x^2=a^2-c^2-\dfrac{2c(a^2-b^2-c^2+d^2)}{2(c+d)}
整理すると
x^2=\dfrac{a^2d+b^2c-c^2d-cd^2}{c+d}
ここでADが∠BACの二等分線であることから
a:b=c:d
したがって
ad=bc
これを用いて
a^2d+b^2c=abc+abdなので
x^2=\dfrac{abc+adb-c^2d-cd^2}{c+d}
x^2=\dfrac{ab(c+d)-cd(c+d)}{c+d}
x^2=ab-cd
x>0なので
x=\sqrt{ab-cd}



これは佐藤和義さんから教わった定理(公式?)なのだが、証明を整理するのに苦労した。
c=ka,d=kbと置けばなんとかなるのだが、中学生にはあまり馴染みのない方法なので使いたくなかったのだ。