読書メモ:アンリ・ブリュラールの生涯 (追記)

数学とは関係ないのだが、面白いと思ったところ。

ある日、祖父はライアンヌ師に言った。
「でも、先生、あなたはなぜこの子にプトレマイオスの天体説を教えるのですか、それが間違いだと知っておられるのに?」
「しかしそれですべてが説明できるのです。そしてそのうえ、教会によって公認されています」。

ガリレオの『天文対話』が1632年。
それから250年も経っているのに、家庭教師は地動説ではなく天動説をスタンダールに教えている。

長い間に天動説がいかに磨き上げられ精密になってきたかということだろうか。
そしてまだまだ地動説では精度が足りなかった。

それとも単にライアンヌ師が教会に従順であったということか。