- 作者: 片野善一郎
- 出版社/メーカー: 明治図書出版
- 発売日: 1988/03
- メディア: 単行本
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方程式
中国の「九章算術」巻第八「方程」が起源。方程の意味は諸説あるが,連立1次方程式の解法に付けられた名前であることは確か。2次方程式・3次方程式は開方式とよばれた。
無理数
irrational number の訳だがirrationalは「理性を持たない,不合理な,無理な」という意味。そのまま訳せば無理数だ。しかし,さらにさかのぼればrationalのもととなったラテン語はratio,ギリシャ語のlogos。これは「比,比率」の意味。したがっては「比を持たない数」の意味である。
ピタゴラス教団が「万物は数である」という教義を持っていたので,これは神の作った調和を乱す量として緘口令を布いたことも関係ありそう。
q.e.d.
quod erat demonstrandum--これが証明さるべきことであった
証明はproofかと思っていたが,「外に向けて示す」ことはdemonstrationらしい。proofは「調べる」という意味で「内へ探りを入れていく」という意味だそうだ。
定木
「定木とコンパスをもってくること」と書くと生徒に「定規」の間違いではないかと指摘される。学習指導要領では「定木」のはずだ*1。古くは定規の方が正式で,平易にするために定木が使われるようになったのだそうだ。関数は定着したのに定木はまだまだのようである。もっとも以前にも書いた気がするが「規」は規矩準縄の規だから,どちらかといえばコンパスにあたる。だから定木の方がイメージにもあう。もっとも授業ではそんな説明は面倒なので,ここでいう「定木」は目盛もない,直角を測る事もできないただのまっすぐな棒であると思いたまえ…といってすませてしまう。
*1:ちがったっけ?