「サボるな」という指導には問題ないか?

よく「勉強をサボらないでください」とか「部活の練習をサボるんじゃない」とか普通に言ってしまいます。

でも,「サボる」ってどういう意味かと立ち止まって考えてみると,「サボタージュする」ですよね。

念のために復習すると,憲法労働三権が勤労者には保障されると書かれています。

第二十八条
勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。

  • 団体交渉権--組合と経営者が交渉できるということです
  • 団体行動権--交渉のカードとして団体行動(争議)してよいということです

サボタージュはこの団体行動権の一つです。

労働者の争議行為にはストライキ,ボイコット,ピケット,サボタージュ,残業拒否,休暇闘争,職場占拠などがあり,使用者の争議行為にはロックアウトがある。

kotobank.jp

もちろん勉強や部活は労働ではないです。

オイラが言いたいのは,子どものころから「サボるのは悪いこと」「サボってはいけない」と繰り返されると,条件反射的にサボってはいけないと刷り込まれてしまうのではないかという心配です。

かつ,もっと意識的に労働者の権利については教えていかなければならないのではないかという危惧です。
とくにパブリックスクールにおいては労働者になる割合が高いのですから。

とりあえず,「勉強を怠けるな」,「部活の練習を怠けるんじゃない」で全然問題ないんだから,「サボるな」は使う必要がないでしょう。