正多面体の定義(つづき)

4日も寝込んでいる。先週の木曜から不調だ。検査の結果、インフルエンザではないと出たのだが、こんなに長引くとは。
で、今日の午後からやっと頭が冴えてきたような気がした。そこで、この間のエントリーの宿題を片付けてみようかという気になった。
ところが、考え始めてみると、やっぱりこんがらがってきた。一応アップしてみるので、どなたか検算してみてください。結果に全然自信なし。

どんな宿題だったかというと…正多面体の定義に「凸な立体」という文が含まれている。(中学校の教科書には「へこみのない」と書かれている)
この文章は何のためにあるのかというと、思いつくのは正二十面体だ。正二十面体の一部がへこんだ図形が存在するので、これをオミットするための一文だと考えられる。
問題は他にあるかということだ。

正二十面体の2か所がへこんだ立体は存在するのだろうか?

正二十面体をテーブルの上において、真上から見ると正六角形に見える。
もし本当に正六角形ならば、対角線上の2点をへこませたらぴたりと頂点が中心で一致した立体が作れそうだ。
しかし、ちゃんと計算してみないとなぁ。

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この正二十面体に次のように補助線を引いてみる。
1辺を2としてみる。

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まずは横の長さを計算する。

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h=\sqrt{(\sqrt{5}+1)^2-1^2}=\sqrt{5+2\sqrt{5}}
縦は1辺2の正三角形の高さだから\sqrt{3}
したがって平行四辺形は次のようになる。

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O,NからBMに下した垂線の足をそれぞれP,Qとする。
Pは正三角形BGKの外心になるから、それは重心と一致するゆえ、PはMBの三等分点。
またMO=ONなのでMP=PQ
つまりMP=PQ=QB=\dfrac{\sqrt{3}}{3}

QN=\sqrt{5+2\sqrt{5}-\dfrac13}=\sqrt{\dfrac{14+6\sqrt{5}}{3}}=\dfrac{3+\sqrt{5}}{\sqrt{3}}
OP=\dfrac12QN=\dfrac{3+\sqrt{5}}{2\sqrt{3}}
OB=\sqrt{\left(\dfrac{3+\sqrt{5}}{2\sqrt{3}}\right)^2+\left(\dfrac{2}{\sqrt{3}}\right)^2}=\sqrt{\dfrac{5+\sqrt{5}}{2}}
BI=2OB=2\sqrt{\dfrac{5+\sqrt{5}}{2}}=\sqrt{10+2\sqrt{5}}
これが対角線の長さ。

次の平行四辺形の高さ(b)を求めると
三角形BMNで考えて
b=\sqrt{3}\times\dfrac{3+\sqrt{5}}{\sqrt{3}}\div\sqrt{5+2\sqrt{5}}=\dfrac{3+\sqrt{5}}{\sqrt{5+2\sqrt{5}}}

したがって頂点Aがこの平行四辺形から上にaはみでているとすると、
a=\dfrac{AL-b}{2}
b>2aならば両側からへこむ。したがってb-2aの正負を調べればよい。
b-2a=b-(AL-b)=2b-AL=\dfrac{2(3+\sqrt{5})}{\sqrt{5+2\sqrt{5}}}-\sqrt{10+2\sqrt{5}}= \dfrac{1-\sqrt{5}}{\sqrt{5+2\sqrt{5}}}<0

したがって、両側からへこむことはできない。

どうでしょうか。間違えていたら、ご教授ください。図面少なくて申し訳ないです。