具体的には次の定理
において が から まで増加するときの変化の割合は
これ、そろそろ教科書にいれちゃっても良いのではなかろうか。
理由1 証明もお手頃
因数分解のちょうどいい(位置的に・難易度的に)演習問題だ。
理由2 基本と定理のセットとして
1次関数 には基本の変化の割合の求め方を学んだ後、定理として
の変化の割合は常に一定で、その値は
という定理も学ぶ。
2乗に比例する関数は基本の求め方だけというのはバランスが悪い。
理由3 けっこう強力なので
テストで差がつく。
つまり教科書通りにしか教えないと、この定理を知らない生徒がいる。
基本通りに変化の割合を計算するのはなかなか面倒だ。
一方、塾に通っている生徒はまず知っているからあっという間に処理できる。
不公平だ。
理由4 どこを到達目標地点にするかの問題だが
中学3年生で用意できる大きな驚きの一つとして、「小学校で習った速さの公式は実は嘘だった」ということがある。
道のり÷時間で求めていたのは、いわゆる普通の日本語の「速さ」ではなく「平均の速さ」に過ぎなかったという事実は、こどもからおとなになる上で必ず知らなければならないショックな知識のひとつではなかろうか(^^)
では平均速度ではなく瞬間速度は何か。
それはグラフの点における接戦の傾きである。
ここまでは「変化の割合=傾き=速さ」を学んだあと、わりと簡単に辿り着ける。
そして、最初の定理をやっておけば、その接線の傾きにもすぐ進めるのだ。
の場合だから
において における接線の傾きは
と、微分係数の手前まで進んでおくのが、中学校数学の目標地点として適当ではないかと思うのだ。
ちなみに昔塾で教えていた時は次の定理も必修だった。
上の2点、を通る直線は
上の点における接線は