ヘリウムについて調べたメモ

ヘリウムが現在では風船につめたり,声を変えたりするのに用いられているほど身近なガスなのに,1868年にやっとその存在が太陽光スペクトルの分析によって確認されたというオハナシ。

ヘリウム(Helium)は原子番号 2、元素記号 He の元素。無色、無臭で、最も軽い希ガス元素でもある。すべての元素の中で最も沸点が低く、超高圧下でしか固体にならない。ヘリウムは不活性の単原子ガスとして存在する。また、存在量は水素に次いで宇宙で2番目に多い。ヘリウムは地球の大気中にも存在し、(0,0005%)鉱物やミネラルウォーターのなかにもとけ込んでいる。天然ガスと共に豊富に産出し、気球や小型飛行船の浮揚用ガスとして用いられたり、液体ヘリウムを超伝導用の低温素材としたり、深海へ潜る際の充填ガスとして用いられている。

どうも「天然ガスと共に豊富に産出」するらしい。そういえば,ドイツのあの事故を思い出した。

5月6日: ニュージャージー州レイクハースト海軍航空基地にドック入りしていた飛行船、ツェペリン LZ 129 ヒンデンブルクが炎上。飛行船による大陸間移動が幕を閉じた。当時のドイツはヘリウムを入手できなかったため、ツェペリンの飛行船には可燃性の水素ガスが詰まっていた。

ドイツではヘリウムを生産も輸入もできなかったらしい。
で,天然ガスを調べてみると。

主成分はメタンで、他にエタン、プロパン、ブタンなどを含む。産地によって異なるが水分、二酸化炭素硫化水素などの不純物を含む。自動車、火力発電所などの燃料や工業製品の原料に利用され、燃焼したときの二酸化炭素排出量は石油より少ない。10〜15m3のガスから1L程度のガソリンが採取できるものを湿性ガス(wet gas)、そうでないものを乾性ガス(dry gas)と呼び区別する。

どうもヘリウムについての記述はない。これはあくまで天然ガスについてでヘリウムが同時にとれても分離してしまうからなのかな。

  • ヘリウムガスは、天然ガスの採掘時にほんのわずかしかとれない貴重なガスです。
  • 水素に次いで2番目に軽い元素で、また地球に存在する物質の中で最も低い温度で液化します。
  • 全世界の生産の90%以上が、米国で生産されています。
  • 無色・無味・無臭・無刺激性であり、重さは空気の約7分の1という軽さで水にはほとんど溶けません。
  • 人体に無害で、燃えたり爆発したりすることのない安全なガスです。

ここには「貴重なガス」と書いてある。「豊富に産出」とは随分違うな。ほとんどアメリカでしか生産されていないということは「貴重」を意味しているのか,それとも「儲からない」を意味しているのかは不明。