豚の角煮はなぜ焦げ付くのか

月を見ていると満月の前後はたいして形が変化しないのに,半月を過ぎたあたりからみるみる細くなっていく。もしくは太っていく。
これは,数学的に納得できる。見る角度が等速で変化しても,日のあたる部分の変化は正弦関数になるからである。頂点付近の傾きはゆるやかだが,横軸と交わる付近がもっとも急な勾配(傾き)になる。
ラーメンも食べ始めはなかなか減らないのに,中盤を過ぎたあたりからみるみる無くなっていく。これもさもありなん。ラーメンの丼をさかさまの円錐とモデル化すれば,これは相似なので残量は3乗に比例する。ラーメンの丼を半球としたら正確にはどうなるのだろう。どなたかご教授ください。ともかく,これも納得できる。
しかし,どうにも納得できないことが一つある。コンロにかけたポットの水が沸くのは数学的には1次関数だ。同じ火力なら同じ熱量を受け取り続けるわけだから鍋自体が温まる時間や対流で水温が均一化する時間差などを無視すれば確かに水温は火にかけた時間の1次関数になるだろう。
でも,実感は2乗比例以上なんだな。
最初はなかなか沸かないのに,ちょっと目を離すとぼっこぼこに沸いている。そのうちあっという間に焦げ付いてしまう。
ことわざでも「見つめるポットは沸かない」とあるし,同じ感覚の人は多いのではないだろうか。
今日,やっと訳がわかった。
おそらく,沸騰するまでは1次関数で進むのだろう。ところが,沸騰して水が蒸発し始めると事情は一変する。沸騰して水量が減ると同じ熱量を受け取ってもより沸騰が進む(?)のだ。ランチェスター理論だ,これは。勢力差の均衡が崩れるとあっという間に戦力差は急速に広がる。2乗に比例するというアレですね。んー,やっと納得できました。
そういえば,そういう話の書いてある自衛隊の教科書もらえる約束したことあったけど,誰だったっけ?今からでもちっとも遅くないので,ください(^^)