三角コーン

今朝テレビから「三角コーン三角コーン」と聞こえてきたので、なんだそれ?矛盾してるだろと脳内でツッコミを入れていたが、そういえば、そういう呼び方もあったっけ。

仕事でも使うが皆「コーン」と呼んでいるので三角をつける呼び方があったことは忘れていた。

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ググってみたらカラーコーンと呼ばれることが多い雰囲気だ。ただしカラーコーンは登録商標らしいからテレビでは三角コーンと言ったのかもしれない。

コーン(cone)は円錐という意味だから三角は余分だ。

 

中学生に円錐見せても四角錐みせても「三角錐」と答えるのは三角コーンという言葉の存在も原因の一つかもね。

 

子どもの頃、ソフトクリームの容れ物をコーンというのはトウモロコシ(corn)が原料だからだと思っていた。...と言った懺悔話もしてコーン=円錐を印象付けようとするのだが、人間見た目に騙される動物だから「三角錐」の誤答はなかなか執念深い。

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懺悔で思い出したが、つい最近までノンブルはドイツ語だと信じていた。

ノンブルとは印刷物の下の方にあるページ番号のことだ。

日本はドイツから印刷技術を学んだということからナンバーのドイツ語読みなんだろうと勝手に思っていたのです。

フランス語だった(^^;;;

nombre

言われてみればフランス語っぽいや。

ん、だったらリットルもメートルもドイツ語だと思っていたけどフランス語か???

フランス語でした(°▽°)

litre

どうせこれからは使わない単位だからいいけどね。昔は\ellだったけど最近の教科書はLになっている。リッターというのは英語読みだと思っていたけど、英語ではリーターなんだ。知ってるつもりでいるだけの事って多いなぁ。

m\acute{e}tre

メーターが英語読みだと思っていたらメーターこそドイツ語読みだった。英語ではミーターなのかな。

考えてみれば国際的に度量衡の標準を作ろうと動いたのはフランスだったそうだからわかりそうなものだ。

 

追記

WikiPediaに書いてあった。

 から L へ[編集]

リットルの単位記号として、小文字の l の活字体ではなく筆記体の  (U+2113) が日本をはじめとするいくつかの国で用いられることがある。日本の初等および中等教育でも  を用いるように教えていた。しかし、前記の通り、国際度量衡局 (BIPM)、国際標準化機構 (ISO) やその他の国際標準機関においても、日本の計量法体系においても、この記号は認められていない。

また、筆記体のエルのほか、中学高校の教科書では斜体字のエル  を用いているものもあったが、単位立体で書き、斜体字は物理量の変数を表すことになっているため、単位の取扱いとしては誤りである。このため2006年度の教科書検定では、高校物理IIおよび高校化学IIの教科書では立体の L に表記を変更する措置がとられた。この結果、2012年現在、ほとんどの高校の教科書で立体の L や l が用いられており、 の表記はほぼ使われていない。

小学校の教科書においても、2011年度からは、L が使用されている。2009年6月の小学校学習指導要領解説 算数編では、リットルの単位記号として小文字の「l」が用いられていたが[26]、2011年の教科書検定から、単位記号は、大文字の「L」を使用するように検定意見が付き、各教科書とも、L を使用し始めた[27][28][29][30]。これは、教科用図書検定基準が改定され、計量単位の記号については、「SIと併用される単位」についても、SI文書の表記によることとされたためである[31][32]

 

比と率

昔、何かの本で「どちらかは同じ単位を比べたもの、どちらかは違う単位を比べたもの」という記述を読んだ記憶があり、どっちがどっちだということまでは覚えていない。
どの本にあったのかひっくりかえしてみもつかりそうにない。

そもそも円周率は直径と円周の長さと長さの割合だし、三角比も辺の長さと長さの割合だ。同じではないのか?

どなたか詳しい人、教えてください。


大昔、「速さ」という概念がなかったとき、距離と時間が比例するというのは体感していただろうから、「あの村までは3日の距離だね」いった表現があっただろう。
そして「俺だったら2日でいけるね」という形で速さは意識されるのだろう。

では「速さ」という量はいつ生まれるかというと
a:b=c:d ならば a:c=b:d
この定理が認められたときが、その時ではなかろうか。

すなわち、同じ速さということは
100里 : 200里 = 3日 : 6日
から
100里 : 3日 = 200里 : 6日
を導いたとき、単位が違う比を考えてもよいんだ。
100里の100も3日の3も同じ数であり、計算しても良いのだというこということに気付いたときが「速さ」の誕生日ではなかろうか。

いや、もっと前の抽象的な「数」の誕生なのかなぁ。

数研について

先日、初めて数研の監督をした。
夏休み前のことだ。
8月の終わりに答案が返ってきた。
そして、驚いた。

答案も模範解答も返されないんだ。

調べてみると検査結果の通知は「合格証」と「個別成績票」になっている。
しかし、テストを売っておいて、模範解答も示さないとは?

みるとweb上で模範解答はみられるとある。
しかし、探してみてもリンクが見当たらない。
よくよく読み解くと

  • 各検定日の約2週間後に、模範解答をご覧になれます。
  • 公開期間は公開日から約30日間です。

今回の検定実施日は7月8日だったから、その約2週間後は7月22日。
それから約30日間で8月22日。
今日は9月2日だから、もう公開終了しているということだ。

すると本日、検定結果を受け取って、不合格だった生徒が、
間違えた問題をやりなおそうと思っても、模範解答は入手不可能ということだ。

2500円~3500円も払っているのに、これはあまりにも不親切だろう。

学校でまとめて購入する学力テストは、模範解答に簡単な解説および個票がついてくるのは常識だ。

だからおいらもそういう常識しか持っていなかった。
そこでカスタマーサービスに電話した。

「模範解答を受検人数分送ってください」
「貴団体だけ特別扱いすることはできません」
「それでは全団体に送ってください」
「前向きに検討しますが、1,2年のうちにできるかどうかは約束できません」

やる気ないのがあからさますぎる。

新しいコンテンツを作れと言っているわけではない。
模範解答は団体に1枚だけは送られてきているのだ。
とういうことはあとは、

  • 数多く印刷するコスト
  • 数えるコスト
  • 送料増加のコスト

…これだけの簡単な計算だ。

ここで思い出したのはIMEの悲しい歴史だ。
昔、このブログに書いた*1ように、おいらはあの会社のFEPのファンだった。
それが、WINDOWSにバンドルすることになり、どうやっても一人勝ちになる状況になった後、IMEはどうしちゃったのというFEPになった。
おいらは今はATOKを使っている。

数研も分裂騒動とかいろいろあったらしいが、今は立派な公益財団法人に認定されてオエラクなってしまったのであることかなぁ。


















(今回は特別に送ってもらいましたけど)

嫌いな因数分解の問題

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上は某出版社の中学3年生の数学の教科書を写したもの。

なにが嫌いなのかって「もっと練習!」の2問だ。

(1)~4x^2+xy+\dfrac{y^2}{16}(2)~x^2-\dfrac{y^2}{4}

ここは発展的な学習として扱えばよいということなのだろうが、教科書に載っているということは準拠する問題集にもテストにも出題されるということだ。
そして教員が作る教材にも登場するということになる。

もともとは高校の受験問題が発祥の地なのかもしれないが、教科書に載るというのはまた別の問題だと思っている。

「公式をちゃんと理解しているならできるので、別に問題ないのでは」と思われるだろうか。

私は、有理係数の問題を出すのはルール違反だと思うのだ。

問題文には「因数分解しなさい。」ということしか書いていない。
これは「整数の範囲で」というのが暗黙の了解で省略されている。

整数の範囲で、共通因数はすべてくくりだす。低次の多項式の積にできる場合は必ず分解する。
こういうルールを出題者と解答者が共有するから、正解が順序を無視して一意に決まるのではなかろうか。

そこで出題側がルールを勝手に破棄して有理数を持ち出して来たら、もうルール無用な世界になる。

4x^2-36=(2x+6)(2x-6) という答を×にできない。
x^2+2x+1=\dfrac14(2x+2)^2 問題なくだって○だろう。
x^2-2=(x+\sqrt{2})(x-\sqrt{2}) としなければいけない。平方根だって学んでいるのだから。
複素数を予習した生徒はx^2+1=(x+i)(x-i)としてくるかもしれない。

だからお互いにルールは守りましょうよ、と言いたい。

[オマケ]
ちなみに教科書には正解は(1) \left(2x+\dfrac{y}{4}\right)^2 ~ (2) \left(x+\dfrac{y}{2}\right)\left(x-\dfrac{y}{2}\right) となっている。

これも(2)はともかく

\begin{eqnarray*}
4x^2+xy+\dfrac{y^2}{16} &=& \dfrac{64x^2+16xy+y^2}{16} \\
&=& \dfrac{(8x)^2+2(8x)y+y^2}{16} \\
&=& \dfrac{(8x+y)^2}{16}
\end{eqnarray*}
の方が自然だと思うのだけどなぁ。

(2)もさらにちょっとひねって
3x^2-\dfrac{y^2}{3}
だったら、通分して考えるよなぁ。

√2の近似値を計算する

前回の記事「√2の連分数展開」の続き。

連分数の形で表した\sqrt{2}を途中まで計算すると、近似値が求まる。
\dfrac32, \dfrac75, \dfrac{17}{12}, \dfrac{41}{29}, \dfrac{99}{70}, \dfrac{239}{169}, \dfrac{577}{408}, \cdots

この数列を眺めていると、規則性が見えてくる。
2つの分母を足すと大きい方の分子が出てくることに気づくだろう。

1を引いて\sqrt{2}の小数部分だけに着目すると、もっとわかりやすい。
\dfrac12, \dfrac25, \dfrac{5}{12}, \dfrac{12}{29}, \dfrac{29}{70}, \dfrac{70}{169}, \dfrac{169}{408}, \cdots

分母を足すということは1を足していることだったわけだ。
小数部分だけを見れば前の数の分母が次の数の分子になっていることに気づくだろう。

この形だったら分母の規則もじっくり見れば見えてくる。
が、面倒だから計算してしまおう。(どっちにしろ計算はしなくては)

ある近似値の小数部分が\dfrac{b}{a}だったときに、次の近似値を計算してみよう。
\begin{eqnarray*}
\dfrac{1}{1+1+\frac{b}{a}} &=& \dfrac{1}{2+\frac{b}{a}}\\
                          &=& \dfrac{1}{\frac{2a}{a}+\frac{b}{a}} \\
&=& \dfrac{1}{\frac{2a+b}{a}} \\
&=& \dfrac{a}{2a+b}
\end{eqnarray*}

つまり\dfrac{b}{a}の次は\dfrac{a}{2a+b}だということだ。

これならexcelでも簡単に計算できる。
もっともexcel数値計算用のソフトではないから12回目までしか計算はできない。
そこで求められる近似値は1.414213562
暗記している(?)ヒトヨヒトヨニヒトミゴロに2を加えただけの悲しい結果。
分数としてなら29回目まで有効だ。
得られる近似値は\dfrac{18457556052}{445604821149}

もっと深くまで計算したい場合は ubasic などを使うのが簡単*1
小数50桁まで求めるは66回すればOKだ…という話、昔ここにも書いたような気がしてきた。

*1:最近のソフトについて知らないので、良いのあったら教えてください

√2の連分数展開

\sqrt{2}の定義はx^2=2の解の正の方であるから
\begin{eqnarray*}
     x^2 &=& 2 \\
     x^2-1 &=& 2-1 \\
     (x+1)(x-1) &=& 1 \\
     x-1 &=& \dfrac{1}{1+x} \\
     x&=& 1+\dfrac{1}{1+x} \\
\end{eqnarray*}
これで再帰的に\sqrt{2}を定義できた。
右辺のxに右辺を代入すると
\begin{eqnarray*}
     x&=& 1+\dfrac{1}{1+x} \\
     x&=& 1+\dfrac{1}{1+1+\dfrac{1}{1+x}} \\
     x&=& 1+\dfrac{1}{2+\dfrac{1}{1+x}} \\
\end{eqnarray*}
再び右辺のx1+\dfrac{1}{1+x}を代入すると
\begin{eqnarray*}
     x&=& 1+\dfrac{1}{2+\dfrac{1}{1+x}} \\
     x&=& 1+\dfrac{1}{2+\dfrac{1}{1+1+\dfrac{1}{1+x}}} \\
     x&=& 1+\dfrac{1}{2+\dfrac{1}{2+\dfrac{1}{1+x}}} \\
\end{eqnarray*}
これはいくらでも繰り返せるのでx=\sqrt{2}は次のように表すことができる。
\sqrt{2}=1+\dfrac{1}{2+\dfrac{1}{2+\dfrac{1}{2+\dfrac{1}{2\cdots}}}}

こんなことして何がうれしいかというと、無理数は非循環無限小数とはいえ、\sqrt{2}はとても綺麗な無理数だということを示せると思うのだ。

\pi=3+\dfrac{1}{7+\dfrac{1}{15+\dfrac{1}{1+\dfrac{1}{1+\dfrac{1}{292+\dfrac{1}{1+\cdots}}}}}}

この\piは連分数展開してもてんで出鱈目。
比べると\sqrt{2}がいかに品行方正かがわかるだろう。

もう一つは、この連分数を途中まで計算すれば、それが\sqrt{2}の近似値になるということ。

1+\frac{1}{2}=\dfrac32
1+\frac{1}{2+\frac12}=\dfrac{7}{5}
1+\frac{1}{2+\frac{1}{2+\frac12}}=\dfrac{17}{12}
1+\frac{1}{2+\frac{1}{2+\frac{1}{2+\frac12}}}=\dfrac{41}{29}

つまり\sqrt{2}の近似値は簡単に計算できることがわかるだろう。
でも今日はここまで(^^)

「式」という用語

どうも「式」という言葉の遣い方が小学校と中学校で異なるようだ。

「1000円を持って1個a円の饅頭を3個と100円のアイスクリームを買ったとき、残りはいくら持っているか。aの式で表しなさい。」
このような問題だと、問題文に「式で表せ」とあるのに反応して
1000-a\times 3-100 という誤答がよくある。
もちろん期待している正解は(900-3a)円 だ。

なのでおいらは「aの式で表しなさい。」とはわざと書かないか、場合によっては注釈をつけて「文字式の約束に従って表すこと」なんて追加する。

小学校では答を求める途中の過程をすべて「式」といっているのだろうか。

おいらが「式」という言葉を遣う場合の意味は「表」でも「グラフ」でもなく「式」ということだろうか。
対応が列挙された地図でもなく、絵でもなく、文章で表せということだ。

ただし省略された文章ね。
まぁ、面倒なのは中学1年のはじめだけだからどうでもいいか。